兼六園,金沢城跡公園に面するこの美術館には,芝生に覆われた広い庭があり,隣接する2つの公園にそのままつながっているよう。モダン建築なのに,この「和」の町に違和感なくとけ込んでるのは,高さがなく,平屋建てみたいだからかな?芝生の上ではレジャーシートを広げてる家族連れなど,日向ぼっこしている人多数で,都内の美術館ではなかなか見られないほのぼのした光景。そういうのもあって,町に馴染んでる美術館という感じがした。 <写真・作品のひとつプール。上10センチに水が張ってありその下の空洞に人が出入りする。> いくつか企画展をやっていて,そのうち1つは奈良美智の「moonlight serenade」展。照明を落とした夜の闇の中に,奈良さんのかわいいアトリエ(作家の持ち物と思われる画材や人形達が並ぶ)がぽつんと浮かぶ。その周りを少女の白いオブジェが取り囲んでいる。一部屋まるごと奈良ワールドという感じ。奈良さんは,作品中の少女たちの創造主であると同時に,みずから作品の一部であることによって彼女たちの仲間という気持ちを表現してるんだなあ,と思った。 <写真・兼六園> 次はお隣の兼六園へ。坂を登り切ったところに広がる日本庭園は,京都のお寺のお庭とはまた違う,豪快で野趣あふれるお庭だ。ちょうど冬に向けて松の幹を守るために施される「雪吊り」を見ることが出来た。 <写真・茶屋街近くのバス停のベンチ。アクリルか何かの中に色とりどりのコマが入っていてきれい。> そこから歩いて15分ほどのところにある「ひがし茶屋街」。金沢といえばここ,というような旅行本にも旅番組にも頻出している代表的な古い町並み。その手前に浅野川という,川岸に古い家並みが見える,なんとも素朴で風情のある川がある。ここでぼんやり休んでたら,向こうの方の河原でおばあさんが鳥に一心不乱に餌付けをしているのが見えた。 <写真・浅野川> そのときも既におばあさんの周りにはただならぬ空気が漂っていたが,その後,おもむろに川に入りばしゃばしゃと川底を掘り始めたので,私も友達も目が釘付けに。おばあさんの足下は長靴だったので最初からそのつもりで来てたようだ。しばらく見ていたけどいっこうに作業を止める気配がないので,私たちは見届けるのを諦めて,茶屋街見物へ出かけた。 小一時間ほどの観光を済ませ再び川のそばを通ると,なんと夕闇の中,あのおばあさんがまだ掘り続けているではないか!情熱と,強靱な肉体にあっぱれ。いったい何が目的なんだ,お婆さん。 でもあとから,川の中にいくつか石で出来た小さな山があって,それぞれに鳥が休んでいたのを思い出し,あああれを造ってるのか,とそれでやっと納得した。鳥を愛するおばあさんなのである,そういうことにしておこう・・。 金沢の素敵な(?)思い出をくれた彼女に幸あれ。
by platform_life
| 2006-11-14 15:37
| 旅行
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