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NY旅日記・4日目 7/15

7/15(日)
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☆写真:マディソンスクエアパークにあったシルバー色に輝く木のパブリックアート。
Roxy Paine “Defunct“ 2004<ステンレス製>

午前中にグランドセントラルターミナルへ行ってみた。天井に星の絵が書いてあったり、建築が古めかしかったりで、ちょっと雰囲気のある駅。牡蠣好きには有名なオイスターバーがある。観光客が多く、混雑しているので、はやばやと退散した。
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☆上写真はターミナル内のすてきなライト。
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☆ターミナルの建物にとまる彫刻のワシ。

駅から歩くとマディソンアベニューのマーケットに出会った。歩行者天国になっていて、アジア系の人々がやってる露店が多く立ち並ぶ。インド系の女性がやってるTシャツ屋さんで、「NEW YORK」の文字がプリントされた一枚3ドルのTシャツを二枚買う。夫と、実家の父への土産だ。かなり安上がりに済ませてしまった・・。
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地下鉄に乗ると、日曜日だからなのか和気あいあいとした空気が流れていた。黒人男性が車内で歌を歌い、乗客からは拍手とチップが彼に贈られる。「FREE HUG」と書かれたダンボールを掲げて歩き回る白人青年も。最初に目があって、(どう?ぼくとハグしない?)っていう素振りをされ、思わずぶるんぶるんと首を振ってしまった・・。だってビックリしたんだもの。中には彼とバグする女性客もおり、車内は盛り上がっていた。何のパフォーマンスだろう?見知らぬ人同士がいとも簡単に打ち解けるとは、ニッポンから来た私にはフシギで、すこし眩しい光景だった。
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☆写真はホイットニー美術館の建物

それから、アメリカ美術のコレクションが充実するホイットニー美術館へ。しかしながら期待していたエドワード・ホッパーもジョージア・オキーフも1、2点しかなく、ガックリ。特別展を3つくらいやっていた。そのうち一つはサイケデリック・アート展。若者からシルバーまで大勢の客が、サイケとかヒッピー文化を象徴する絵画・写真の一つ一つを食い入るように見つめていた。きっと、アメリカ人にとってこの時代は想い出深い時代なのだろう。わたしはいまひとつ共感できず、無料で配られるオーディオガイドから流れるジャニス・ジョップリンやジミヘンの音楽を聴いていた。
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☆写真はホイットニーでやってたRUDOLF STINGELの個展。発泡スチロールみたいな素材にアルミ箔が張ってあるという作品で、観客がアルミ箔を破ってチケットやコインやいろんなものを自由に挟んでいる。わたしはグリコアーモンドキャラメルを差し込んできた。

ホイットニーの地下のカフェでランチをお持ち帰りし、歩いてセントラルパークへ。日曜日の公園は、たいへんにぎわっている。芝生のうえに座って、クロワッサンサンド(かなりの美味。めずらしく繊細な味わい。)とコーヒーを。そして、日記を書いて、昼寝。時差ぼけのせいか、必ずこの時間眠くなるのであった。
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それから、エンパイアステートビルへ。チケット売り場もエレベータ前も長蛇の列。そして空港並みの審査。でも、うえからNYを見下ろすのは爽快だった。景色に見入ってると、ブロンドヘアーの美しい少女たちが「ペンソー、ペンソー」と呼びかけてくる。ペンを貸してくれという事らしい。お安い御用、とペン(細いやつ)を貸すと、展望台の壁に自分たちの名前を力任せにグイグイ書き始めた。なぬ!?と思いつつも、とめるのも大人げがないと平静を装う。とびきりの笑顔で返してくれたペンは完全につぶれていた・・・。ブロンド美少女恐るべし。
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☆こんな感じで記念の落書きが。
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by platform_life | 2007-07-31 01:08 | 旅行

NY旅日記・3日目 7/14

7/14(土)
NYに来たらミュージカルを1本くらいは見たいなと思ってた。でも,夜のタイムズスクエアは1人じゃ怖いので,だいたい土/日/水曜にやってるマチネ(昼)公演を狙った。

当日朝10時に,当日券を割引価格で売っているチケットセンター「TKTS(チケッツ)」へ。そこそこ混み合っていたが,すぐに窓口にたどり着き,NYのイーストビレッジが舞台だという「RENT」のチケットがとれた。1階席のチケットを50ドル(+手数料3ドル)でゲット。たぶん40%くらいはディスカウントされてるとおもう。
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☆写真はTKTS。タイムズスクエアのマリオットホテル1階にある。

上演開始の2時まで時間があったので,チェルシーのギャラリー街をたずねてみることに。ガイドブックによればだいたいのギャラリーが朝10時オープンとのことだが,もう昼の12時なのにまだどこも開いていない。「?」って思ってたら,そこら辺を歩いてたお兄さんが「まだ時間が早すぎると思うよ。夜は21時頃まで開いてるはずだよ」と教えてくれた。ミュージカルが終わってから来てみるか・・・。

このとき唯一開いていたのは,The Chelsea Art Museum。たまたま,やなぎみわ展をやっていて、感激した。東京の原美術館でやっていた個展よりもさらに充実した展示で、しかも入場料無料!!資金源はどこにあるのだろう??代表作「エレベーターガール」に加え、初めて見るおもしろい作品群があった。実在する女の子たちに老後の夢を聞き、それを写真で実現するというもの。本人に化粧などをほどこして老女に変身させている。みんなのはっちゃけた夢が楽しい。
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☆路上でよくみかけるプレッツェル売り。ビッグサイズ。

14:00、いよいよミュージカルが始まる。席は前から10列目あたりのど真ん中!!素晴らしい席。始まる10分前に到着し、真ん中なので人々に一度出てもらって入らなければならず、恐縮。その後、わたしの隣席の人が到着し、何度も席をたつはめになった隣の大きなおじさんが「んっとに、もう!」と不満をあらわにしていた。ゴメンなさいな。
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☆写真:おなじみ、タイムズスクエア。

RENTは「ロックオペラ」とのことで、音楽がめちゃくちゃかっこ良かった。ロック好きにはたまらんです。ヒロイン役の女の人は、歌もダンスも最高にうまかった〜。エイズに冒された男ロジャー役の俳優が、超イケメンで、彼に目が釘付け。俳優たちの演技はもちろん、セットも作り込まれているし、完成度がめちゃくちゃ高かった。英語は哀しいことにほとんど分からなかったけど、それでも最初から最後まで楽しめた。
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終演後はふわふわした気持ちでタイムズスクエアをふらつく。
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手持ちの現金が残り少なくなってることに気が付き、T/Cを交換すべく銀行を探してみた。でも、土曜日なのでどこもクローズしている。ホテルなら変えてくれるだろうと軽い気持ちですぐそばにあったホテルに駆け込み、フロントでT/Cにサインした。しかし、部屋番号を聞かれて「ここには泊まってない」と言ったら、雲行きが怪しくなってきた。「なぜ泊まってない人がここにいるのか」とすごい怖い顔で尋問され、状況を説明しようとするもしどろもどろ。ピンチ時に英語力ってあらわになるものだな。完全にお姉さんの迫力に押されてしまった。返されたT/Cを見るとホテル名がお姉さんによりすでに記入されてある。「え!これってまだ使えるんですか」って聞いたら「知らないわよ。アメックスに聞いて」

結局、追い出されてしまった。もしかして100ドルがパー?絶望感とともに、お姉さんの「何言ってるか理解できない」という厳しい一言に打ちひしがれてしまい、トボトボと宿までの道を歩いた。(T/Cは結局換金できたのだが)己の無知と、英語力の乏しさをこの時ほど呪ったことはなかった・・・。

ミュージカルの楽しさも一気にふっとんで、急に疲れがどっと出てきたので、ひたすら宿でぼーっとしてた。すると同じ部屋の韓国の子が、近所の大きな本屋にこれからいくのだけど一緒に行かないかと誘ってくれた。彼女はアメリカの大学を出たばかりで、今年またアメリカの大学院を受けるつもりらしい。わたしのつたない英語に耳を傾けてくれる。その笑顔にも癒された・・・。本屋のあと、コリアンタウンの彼女のおすすめの韓国料理のお店にもいった。うまかった。なぜか冷たいみそ汁がついてくるのが不思議。

そして、夜20時頃、チェルシーのギャラリー街に行ってみたらどこもクローズ。
残念!!
ていうか、営業時間短すぎないか?!
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by platform_life | 2007-07-29 21:59 | 旅行

NY旅日記・2日目 7/13

7/13(金)
昨夜、19時頃には眠ったため早朝に目が覚めた。支度をして朝7時半に宿を出発し、徒歩20分くらいのところにあるユニオンスクエアのグリーンマーケットに行ってみた。ズッキーニ、トマトなど美味しそうな野菜や、花々がいっぱい。
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手作り感あふれる屋台でチェダーチーズとタマネギのマフィンを購入し、近所のスーパー(売ってるものも内装もとてもオシャレだった)でマンゴージュースなどを買ってベンチで食べる。するとでっかいリスが寄ってきてびっくりした。かわいいというよりちょっと恐かった・・・。

その後、近くのSTRAND BOOK STOREという大きな古書店へ立ち寄る。店内にはずらりと背の高い本棚が並び、ぎっしりびっしり本が詰め込まれている。脚立まであって、まるで図書館のようなお店。欲しい写真集があったけど重くて持って帰れないので断念。もしこの街に住んでいたら、この本屋にはきっと通うだろうなーー。
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☆写真はグッゲンハイムの内部。真ん中に吹き抜けがあり、螺旋状の廊下に作品が展示してある。

地下鉄でアップタウンへ移動。いざ、グッゲンハイム美術館へ。外壁は工事中でシートがかかっており、フランク・ロイド・ライト設計のあの奇怪なカタツムリ姿は見られなかった。展示物は愉快だった。あの建物特有の螺旋状のへんてこな展示スペースが愉快な気分にしてくれてるのかもしれないし、もしくは観客が楽しそうにしてるからかもしれない。音楽がじゃんじゃが鳴って、ライトが点滅するインスタレーションがあって、そこでは子どもから大人まで音楽に合わせて自由に体を動かしていた。アートはエンタテイメント。というコトバが浮かんだ。堅苦しさがなくって楽しい。
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☆まるでクラブ。

歩いてセントラルパークへ。でかい池のほとりをぶらぶら歩き、公園の西側に出た。今日の16時から20時までMOMAが入館料無料タイムをやっている。それを狙ってふたたびMOMAへ行ってみると、やっぱり長蛇の列が出来ていた。でも一度入れば、館内は広いため分散するので気にならない。

昨日は6階と5階を見た。今日は4階から下を一気に見よう。4階はジャスパー・ジョーンズの星条旗、ウォーホルのキャンベルスープ、リキテンスタイン、ポロックなど、これまたそうそうたる顔ぶれである。3階はデザイン、写真。

2階の版画スペースにて、Kiki Smithという作家の、赤ずきんをモチーフにした若干グロテスクな版画がとても気に入った。じっくり見てると、同じくじっくり見てるおじさんがわたしの存在に気づいて、「キミもこれを気に入ったのかい?ぼくも好きなんだ。Kiki Smithはさいきん作品集を出したよ。モマのブックストアに行ってご覧」というような豆情報を教えてくれた。ブックストアで該当の本を発見。版画よりも彫刻作品の方が多い作家のようで、全体的にシュールかつグロテスクであった。
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☆MOMAすぐそばのセント・パトリック教会

夕飯はロックフェラーセンターカフェにてチキンの何とかを注文。でかいのが二つもついてきて、やっぱり食べきれない。お勘定の際、チップの計算を間違えて25%も上乗せしてしまい(ふつうは15〜20%らしい)、内容の割に高価なディナーとなってしまった。本日もお腹いっぱいで帰路につく。
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☆高級ブランド店が並ぶ5th Avenue。H&M(たしかスウェーデン生まれのセレクトショップ)を発見し、ちょうどセール中だったので色々買い込んだ。NYっ子風のサングラスも購入。さらにトップス2点、スカート1点、ネックレス1点を買って合計1万円未満とかなりお買い得でした。
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by platform_life | 2007-07-25 01:10 | 旅行

NY旅日記・1日目 7/12

7/12(木)
約13時間のフライトの後、初めてのアメリカ・ニューヨークに到着した。JFK空港からマンハッタンまでは、Air Trainと地下鉄を乗り継いで1時間弱。地下鉄を降りて、初めてマンハッタンの地上を歩くと、すごくワクワクしてきた。大きな青空が広がり、さんさんと太陽が降り注いでいる。夏真っ盛りだ!
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☆写真は宿のあるチェルシー界隈。7th Avenue

時差ぼけによる気怠さは若干あるものの、到着したら急に元気が出てきて、宿でシャワーを浴びたら、さっそくMOMA(ニューヨーク近代美術館)へ向かった。
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最上階の6階ではリチャード・セラ展と、What is painting?という特別展をやってた。What is painting?では1960年くらい〜現代までのかっこいいペインティングがたくさんあった。撮影OKなので、気に入った絵はデジカメにガンガンおさめて行った。フランシス・ベーコン、Anselm Kiefer、Peter Doig等がかっこよかった。
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☆写真は2階吹き抜けの壁全面を使って描かれた、黒一色のイラスト。スケールが大きくて面白い。

5階は名作ぞろい。ピカソ、ゴッホ、マティス、セザンヌ、ルソーなどなど。とくにピカソは点数が多く、いろんなタイプの作品がずらりと並んでいて興味深かった。この時点ですでに頭の中はパンパンで、もう何も入りません状態。一気に見すぎちゃったかしら。

気が付けば16時で、ひとまずカフェでお昼を食べたあと、急激に眠くなったので、中庭のベンチに移動して爆睡。あえなく閉館の17時半になってしまった・・・。明日も来よう、と決意し、宿に戻った。
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☆写真は中庭。奥の鉄板はリチャードセラの作品。そのまえで編み物をしてるおばさんもいた。時間がのんびりすぎる。

宿はチェルシーインターナショナルホステルというところで、ドミトリーの4人部屋バストイレ付きを予約してたのだけど、実際通されたのは12人部屋。でも5泊したうち、全部のベッドが埋まったのは1日だけで、あとは3〜4人しかいなかった。トイレもバスも毎日綺麗に掃除されていて、エアコンもついていて、これで1泊40ドルは、わたし的には破格だと感じられた。部屋に寄ってはエアコンがなかったりもするらしいけど。

この日はイスラエルの人と韓国の人が泊まっていた。イスラエルの人は翌日帰国したのであんまり交流できなかったけど、韓国人の子とはずっと一緒だったので結構仲良くなれた。それはまた二日目以降の話。
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by platform_life | 2007-07-22 19:17 | 旅行

NYは暑かった。

一昨日,NYから帰ってきました。

夜は9時頃まで明るいので,1日中めいっぱい遊んでいた。
歩きすぎで,いま筋肉痛がひどい。それと腰痛。

NYはとにかく楽しい町だった。美術館はどこもにぎわっていたし,タイムズスクエアや,日曜日のセントラルパーク,マディソンスクエアのマーケットなどは,お祭りのようなにぎわいだった。

天気は毎日快晴で,日射しが明るく(強く),からっと乾燥していた。NYの女性たちはおおむね,サングラス&ミニ丈のワンピース&ビーチサンダルというファッション。とくにビーサンが流行りのようで,誰もかれも履いていた。そういう意味で,あまり個性的というわけではないが,なんと言っても我々東アジア人とはボディが違う。長ーい足や,グラマラスなボディを強調した洋服を着れば,それだけでかっこいい。羨ましい限りだ。

MOMA,グッゲンハイム,ホイットニー,PS1と4軒の美術館をじっくり見た。ミュージカルは1本だけ,「RENT」というのを見た。ほか,エンパイアステートビル,自由の女神,セントラルパーク,SOHO,イーストビレッジなどなど。

五日間で,肉体的疲労はピークだけど,まだまだ行き足りない場所がたくさんあって,最後は残念に思いつつも「次回」にまわした。次回がいつになるやら分からないけど。
というか,この町に住みたいという思いがふつふつと。

くわしくはまたレポートします。
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by platform_life | 2007-07-20 15:07 | 旅行

『フューチャリスト宣言』

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梅田 望夫,茂木 健一郎 著
ちくま新書

インターネットの誕生を「人間が言語を獲得して以来の,大変革」だと茂木さんは言っていて,梅田さんは「第二の地球の誕生」であるといっている。へぇ〜と思うと同時に,そんなにか?!という気持ちもありつつ読み進めた。
印象に残ったのは以下。

・インターネットは「偶有性の海」である
個人がサイトやブログで発信することで,思わぬ出会いがある。グーグルが見つけた「検索」という概念が,ネットにおける人と人の偶然の出会いを生み出した。

・「Wisdom of Crowds(群衆の叡智)」の時代
ウィキペディアが生まれたことに象徴されるように,全ての人々の知識がネットにより集約される。もはや大学の先生の知識のみがありがたがられる時代ではない。

・ネットを使えば多くの人に直接呼びかけることが出来る
たとえば1億人が3秒ずつの労働力を提供したら,全部で3億秒=83333時間で,それだけの時間と力を集められれば何か大きなことが出来るかもしれない。
(それって,たとえば,夏至にやってる電気を消してキャンドルですごそうっていうのと同じなんだろう)

・日本は談合社会である
(2人とも日本のそういう性質に辟易しているようだ。ある意味,ネットの対極にあるのが「談合」かもと思った。)

大学の存在自体も無意味になりつつあり,今後はネットですべて教育を行うのがいいという意見は,賛成とは思わなかった。梅田さんはウエブだけでどこまで生活が可能か,という実験を身をもって行っているらしい(一日中ネットとにらめっこ)。だけど私はウエブで出来ないことは山ほどあると思う。本はやっぱり本の形で読みたいし(ネット上でなく),人と人とのつながりは時間さいてわざわざ出向いていって生まれることも多かろうと思う。

にしても,なかなか刺激的な面白い本だった。
たまにはこうゆう本も読まなきゃな。
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by platform_life | 2007-07-10 15:19 |

アンリ・カルティエ=ブレッソン

アンリ・カルティエ=ブレッソン「知られざる全貌」展
東京国立近代美術館
2007/6/19--8/12
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《サン=ラザール駅裏、パリ、フランス》 1932年
(C) Henri Cartier-Bresson / Magnum Photos

メキシコ,インド,中国,インドネシア,中東,アメリカ,旧ソ連,ヨーロッパと,世界各地で撮影した写真が展示されていて,旅をしている気分で楽しみながら観ることができた。

あの有名な,水たまりを飛び越える紳士を撮った写真は,とてもスマートなイメージ。それとはまた別の,もっと現地の生活・文化にぐぐっと入り込んだ写真が多かった。インドやメキシコの街の砂ぼこりが感じられたり,パリの群衆の飛び散る汗や、中国の喫茶店で時間を持て余す人々の倦怠感など・・。

対象との内面的な距離の取り方はすっきりしたもので、やっぱ報道写真だなあという感じ。でも報道だけじゃない美しさがある。

ガンディーの後ろ姿を撮った写真があった。映画「ガンディー」のワンシーンそのままの,病に伏したガンディーのもとにネルー首相が訪ねている場面で、壁の陰から撮っているからより緊張感があって、ぞくぞくっと来た。

会場にはいろんな人の、カルティエ=ブレッソンに捧げる言葉が張られてあった。その中で印象に残ったのは、

「あらゆる冒険は、孤立しているようで、すべて人類を巻き込んでいる」

という言葉。(うろ覚えですが)
確かに私含め、たくさんの人が巻き込まれている。

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◆アンリ・カルティエ=ブレッソン
Henri Cartier-Bresson(1908-2004)
フランス生まれ。1920年代後半は,画家を志しパリで学んでいたが,32年にライカに出会い,以後彼のカメラを携えた旅が始まった。1947年にロバート・キャパらと写真家集団マグナム・フォトを結成。以後世界各地を取材した。52年に初の写真集を出版,そのアメリカ版の表題『決定的瞬間(The Decisive Moment)』は,カルティエ=ブレッソンの写真の代名詞として知られることになる。(東京国立近代美術館ウェブサイトより)
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by platform_life | 2007-07-03 23:45 | アート

マルレーネ・デュマス「ブロークンホワイト」

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マルレーネ・デュマス「ブロークンホワイト」
東京都現代美術館
2007/4/14-7/1

マルレーネ・デュマスは、1953年に南アフリカに生まれた。絵を学ぶためにオランダへ留学したときに、自分がアパルトヘイト政策のある南アフリカに生まれた白人であることを強く意識し、それ以来人種やフェミニズムなど自分のアイデンティティに関わるテーマをもとに作品を制作している。

企画展タイトルになっている「ブロークンホワイト」という作品は、写真家のアラーキーの作品(ベッドの上の裸婦)をモチーフに、描いたもの。アラーキーのその写真は純粋にエロい。でもデュマスの絵はエロいというより、かっこいい。女性であることの喜びとか誇りを感じる。ストリッパーを描いた絵もかっこよかった。

ちなみに、「ブロークンホワイト」の意味は「ピュアでない」ってことなんだそう。フェミニズムに加えて、人種問題の意味も含んでいると思われる。実際、描かれた肌の色は、白、青、緑、黄色などいろんな色が混ざった、複雑な色だ。

その作品の隣に配置された純白の白鳥の絵と対比してみると興味深い。実際には、白鳥に化けた男が女を襲うという神話(ガイドさんによれば確かそんなだったかと。)も意識してこの二つを制作したとか。

全体的に、人の顔を全面に配したポートレイト風の絵が多く見られた。画用紙に輪郭のぼんやりした顔をピンクや水色で描いて、目と口は墨一色でくっきりと描いている絵がとくに印象に残った。無表情かつシンプルな絵なんだけど、すごい力を感じた。まるで能面のようで・・。

人の顔でこれだけいろんなタイプの絵が描けるとは、デュマスの観察力もすごいのだろうし、人の顔は千差万別で面白いモチーフなんだとあらためておもった。
パワフルな展覧会だった。
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by platform_life | 2007-07-01 23:01 | アート