アンリ・カルティエ=ブレッソン「知られざる全貌」展
東京国立近代美術館 2007/6/19--8/12 《サン=ラザール駅裏、パリ、フランス》 1932年 (C) Henri Cartier-Bresson / Magnum Photos メキシコ,インド,中国,インドネシア,中東,アメリカ,旧ソ連,ヨーロッパと,世界各地で撮影した写真が展示されていて,旅をしている気分で楽しみながら観ることができた。 あの有名な,水たまりを飛び越える紳士を撮った写真は,とてもスマートなイメージ。それとはまた別の,もっと現地の生活・文化にぐぐっと入り込んだ写真が多かった。インドやメキシコの街の砂ぼこりが感じられたり,パリの群衆の飛び散る汗や、中国の喫茶店で時間を持て余す人々の倦怠感など・・。 対象との内面的な距離の取り方はすっきりしたもので、やっぱ報道写真だなあという感じ。でも報道だけじゃない美しさがある。 ガンディーの後ろ姿を撮った写真があった。映画「ガンディー」のワンシーンそのままの,病に伏したガンディーのもとにネルー首相が訪ねている場面で、壁の陰から撮っているからより緊張感があって、ぞくぞくっと来た。 会場にはいろんな人の、カルティエ=ブレッソンに捧げる言葉が張られてあった。その中で印象に残ったのは、 「あらゆる冒険は、孤立しているようで、すべて人類を巻き込んでいる」 という言葉。(うろ覚えですが) 確かに私含め、たくさんの人が巻き込まれている。 ーーーーーーーーーーー ◆アンリ・カルティエ=ブレッソン Henri Cartier-Bresson(1908-2004) フランス生まれ。1920年代後半は,画家を志しパリで学んでいたが,32年にライカに出会い,以後彼のカメラを携えた旅が始まった。1947年にロバート・キャパらと写真家集団マグナム・フォトを結成。以後世界各地を取材した。52年に初の写真集を出版,そのアメリカ版の表題『決定的瞬間(The Decisive Moment)』は,カルティエ=ブレッソンの写真の代名詞として知られることになる。(東京国立近代美術館ウェブサイトより)
by platform_life
| 2007-07-03 23:45
| アート
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